カリ首の周りをびっしり埋め尽くす、肉色の粒々。初めて見つけたときは、正直かなりゾッとしますよね。筆者もまさにそうでした。ちょうどピンサロにハマっていた時期で、「やっちまったか……」と頭が真っ白になり、後悔と不安でいっぱいになったのを今でもよく覚えています。
ただ、あとから冷静に振り返ってみると、当時の自分は
「ペニスにできもの=性病=ヤバい」
という雑すぎる思い込みしかなく、できものの種類や特徴、正しい対処法をまったく理解していなかったんですよね。だから無駄に怯え、逆に受診のタイミングも遅れてしまいました。
そこで今回は、過去の自分への反省も込めて、ペニスにできる「できもの」を発生場所・色・痛みの有無で分類し、それぞれの原因と対策を徹底解説します。
「これって放置していいの?」「今すぐ病院行くべき?」と悩んでいる人が、正しく判断できるようになることを目的にしています。
ペニスに「できもの」ができたら…まずは発生場所や色、痛みの有無を確認しよう
考えられる原因|発生場所|色や形状|痛みの有無
フォアダイス|陰茎、カリ首など|黄白色の粒、イボ|無し
細菌性亀頭包皮炎|亀頭、包皮|赤いぼつぼつ|有り(弱)
尖圭コンジローマ|亀頭、カリ首など|桃色や黒褐色のイボ|有り(弱)
性器ヘルペス|亀頭、包皮など|赤いぼつぼつ|有り(強)
淋病|主に尿道・精巣上体|尿道口の赤み|有り(強)
梅毒|亀頭、陰茎など|アズキ大のしこり|無し
軟性下疳|亀頭、カリ首周辺|アズキ大のこぶ|有り(強)
ちんこに見慣れぬできものを発見したら、不安になるのは当然です。この表は、代表的なできものを症状別に整理したものですが、下に行くほど重症度が高くなる傾向があります(※軟性下疳は少し特殊)。
重要なのは、似ている症状をきちんと見分けること。
たとえば「フォアダイス」と「尖圭コンジローマ」は見た目がよく似ていますが、痛みの有無・粒の大きさの揃い方に注目すれば区別できます。
同様に、「亀頭包皮炎」と「性器ヘルペス」、「梅毒」と「軟性下疳」など、混同されやすい疾患もあります。
違いを理解することが、正しい治療への第一歩です。
感染症が原因の場合、自分だけの問題では済みません。
「疑わしきは検査」
これが、結果的に一番早く安心できるルートです。
①フォアダイス
発生場所|亀頭、カリ首、陰茎、裏スジ
色や形状|黄白色の細かな粒、小さなイボ
痛みの有無|無し
感染力|★☆☆☆☆
重症度|★☆☆☆☆
症状が収まるまでの期間|良性で治療の必要なし
ペニスにできたニキビのようなもの。見た目が気になる以外は問題なし
フォアダイスは、仮性包茎の男性によく見られる生理現象です。直径1〜2mmほどの小さな粒が、カリ首をぐるっと囲むように並ぶのが特徴。見た目が似ているため尖圭コンジローマと間違われがちですが、フォアダイスは粒の大きさが均一で、表面がなめらかです。
フォアダイスは性病ではなく、皮脂腺が表面に現れているだけ。痛みもかゆみもなく、放置しても健康上の問題は一切ありません。実際、男性の過半数に見られるとも言われています。
対策や対処法:良性ゆえ投薬は無意味。レーザー除去という選択も
基本的に治療は不要です。筆者自身も以前ありましたが、気づいたら消えていました。ただし、数が多く見た目が気になる場合や、尖圭コンジローマとの区別がつかない場合は必ず医師に相談しましょう。美容目的でレーザー除去を選ぶ人もいます。
②細菌性亀頭包皮炎
発生場所|亀頭、包皮
色や形状|赤いぼつぼつ、腫れ
痛みの有無|有り(弱〜中)
感染力|★★☆☆☆
重症度|★★☆☆☆
不潔・蒸れが引き金。包茎男性は特に注意
細菌性亀頭包皮炎は、陰部を不潔にしていたり、小さな傷を放置することで発症します。夏場や梅雨時の蒸れは特に要注意。赤く腫れ、膿が出ることもあります。
対策や対処法:清潔第一。改善しなければ泌尿器科へ
毎日の洗浄が基本ですが、症状が強い場合は抗生剤の塗り薬が必要です。自己判断で放置すると皮膚が裂けることもあります。
③尖圭コンジローマ
発生場所|亀頭、カリ首、陰茎
色や形状|桃色〜黒褐色のイボ
痛みの有無|有り(弱)
感染力|★★★★★
重症度|★★★☆☆
見た目がフォアダイスと酷似する厄介な性病
ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因の性感染症です。粒の大きさが不揃いで、カリフラワー状に増えるのが特徴。放置すると数が増え続けます。
対策や対処法:必ず医療機関で治療を
自然治癒は期待できません。レーザーや凍結療法など、専門的な治療が必要です。
④性器ヘルペス
発生場所|亀頭、包皮
色や形状|赤い水疱、ただれ
痛みの有無|有り(強)
感染力|★★★★★
重症度|★★★★☆
強い痛みと再発が特徴
ピリピリした痛みを伴う水疱が特徴。初感染時は特に症状が重くなりがちです。
対策や対処法:抗ウイルス薬でコントロール
完治は難しく、再発を抑える治療が中心になります。
⑤梅毒
発生場所|亀頭、陰茎
色や形状|アズキ大のしこり
痛みの有無|無し
感染力|★★★★★
重症度|★★★★★
痛くないからこそ怖い性病
初期は痛みがなく見逃されがちですが、進行すると全身に深刻な影響を及ぼします。
対策や対処法:早期検査・抗生物質治療
早期発見なら完治可能。放置は絶対NGです。
⑥軟性下疳
発生場所|亀頭、カリ首周辺
色や形状|アズキ大のこぶ
痛みの有無|有り(強)
感染力|★★★★☆
重症度|★★★★☆
強烈な痛みを伴う潰瘍
進行が早く、放置するとリンパ節まで腫れます。
対策や対処法:即受診が必須
抗生剤治療で改善しますが、早さが重要です。
②細菌性亀頭包皮炎
発生場所
亀頭、包皮
色や形状
亀頭のただれ、赤いぶつぶつ
痛みの有無
有り(弱い)
感染力
★☆☆☆☆
重症度
★★★☆☆
症状が収まるまでの期間
1~2週間
ペニスの不衛生な状態やストレスで免疫力が低下する事が原因
細菌性亀頭包皮炎は、男性器のトラブルの中でも比較的よく見られる疾患のひとつです。名前だけ聞くと「性病なのでは?」と不安になる人も多いですが、実際には性交渉が直接の原因になるケースは少なく、日常的な衛生状態や体調の乱れが大きく関係しています。
亀頭包皮炎には大きく分けて、カンジダ菌が原因となるものと、黄色ブドウ球菌や大腸菌などの一般細菌が原因となるものがあります。その中でも、赤いぶつぶつやただれといった“できもの”の症状がはっきり出やすいのが、細菌性亀頭包皮炎です。これは、もともと皮膚や体内に存在している常在菌が、何らかのきっかけで異常増殖することで炎症を引き起こします。
特に問題になりやすいのが、包皮の内側に溜まる「恥垢」です。恥垢は、皮脂や汗、古い角質、尿の成分などが混ざったもので、細菌にとっては格好の栄養源になります。この状態が続くと、細菌が一気に増殖し、炎症を起こしやすくなります。
この点については、湘南内科皮フ科クリニック町田院でも次のように指摘されています。
包皮の中にたまる恥垢は細菌の温床であり、男性器の不衛生な状態が続くと、細菌性亀頭包皮炎の発症リスクが高まります。特に包茎の方は、こまめなケアが必要になります。
実際、細菌性亀頭包皮炎は包茎の男性に多く見られる疾患です。包皮を剥きにくいことで洗浄が不十分になりやすく、湿気もこもりやすいため、細菌が繁殖しやすい環境ができてしまいます。とはいえ、包茎でない男性でも、汗をかきやすい季節や、体調不良・ストレスが重なったタイミングでは発症することがあります。
元来、細菌性亀頭包皮炎は「うつす」「うつされる」といった感染症とは無縁の病気です。しかし、炎症が進行すると、包皮が腫れ上がったり、ジュクジュクと化膿したりすることもあります。さらに放置してしまうと、包皮に裂け目が入り、排尿時や勃起時に強い痛みを伴うなど、生活に支障が出るレベルまで悪化するケースもあります。
軽症であれば自然に症状が落ち着くこともありますが、「そのうち治るだろう」と放置するのはおすすめできません。症状が長引くほど、皮膚のダメージが蓄積し、再発を繰り返しやすくなるからです。
対策や対処法:清潔さが最重要。でもボディソープでごしごし洗うのはNG
細菌性亀頭包皮炎の対策として最も重要なのは、陰部を清潔に保つことです。陰部は構造上どうしても蒸れやすく、汗や皮脂が溜まりやすい部位です。そのため、日常的なケアを怠ると、細菌が増殖しやすくなります。
ただし、ここで注意したいのが「洗いすぎ」です。赤みやかゆみが出ると、不安になってボディソープや石けんでゴシゴシ洗ってしまう人がいますが、これは逆効果になることがあります。粘膜に近い亀頭や包皮は非常にデリケートで、強い洗浄成分や摩擦によってバリア機能が壊れやすいのです。
この点について、新宿駅前クリニックでも、「ボディソープは皮膚用のため粘膜には刺激が強く、シャワーのお湯で軽く洗い流す程度で十分」と説明されています。つまり、基本は“洗いすぎないこと”が重要です。
具体的には、ぬるめのシャワーで包皮の内側をやさしく洗い流し、表面の汚れやカスを落とすだけで問題ありません。洗った後は、水分をしっかり拭き取り、蒸れを防ぐことも大切です。通気性の良い下着を選ぶ、汗をかいたら着替えるといった工夫も、再発防止につながります。
治療に関しては、細菌性の場合、抗生剤の塗り薬を使用することで1~2週間ほどで完治するケースがほとんどです。市販薬で改善しない場合や、腫れや痛みが強い場合は、早めに皮膚科や泌尿器科を受診しましょう。
また、仮性包茎の場合は、どうしても不潔になりやすいという構造的な問題があります。長期的な対策として、包茎手術を選択する人もいます。すべての人に必要なわけではありませんが、炎症を繰り返している場合には、選択肢のひとつとして検討されることがあります。
③尖圭コンジローマ
発生場所
亀頭、カリ首、包皮、尿道口、陰嚢など
色や形状
ピンク色、黒褐色のとがったイボ
痛みの有無
有り(弱い)
感染力
★★★☆☆
重症度
★★★★☆
症状が収まるまでの期間
数ヶ月~2年
痛みやかゆみはそこまで強くないものの、イボとしつこいウィルスが特徴
尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因となる性感染症です。亀頭や包皮、尿道口、陰嚢、さらには肛門周辺など、性器周辺のさまざまな部位に先のとがったイボが現れるのが特徴です。
この病気の厄介な点は、潜伏期間が非常に長いことです。感染から発症までに3週間~8ヶ月、場合によってはそれ以上かかることもあり、「いつ、誰からうつったのかわからない」というケースが珍しくありません。初期段階では痛みやかゆみがほとんどなく、見た目も小さな膨らみ程度のため、気づかずに放置されがちです。
イボは最初やわらかく、目立たないことが多いですが、時間が経つにつれて角化し、先端が尖った独特の形状へと変化していきます。形状は乳頭状、カリフラワー状、鶏のとさか状などと表現されることが多く、見た目のインパクトも強くなります。この点については、ドクターズ・ファイルでも詳しく解説されています。
感染した人すべてが発症するわけではなく、約90%の人は自己免疫によってウイルスを排除すると言われています。しかし、一度発症してしまうと、ウイルスが体内に残りやすく、再発を繰り返すのが尖圭コンジローマの大きな特徴です。イボが大きくなると、下着と擦れて出血することもあり、精神的なストレスも相当なものになります。
フォアダイスのような良性の皮膚変化とは異なり、尖圭コンジローマのイボはサイズや形が不揃いで、あちこちに散らばるように出現します。この点も見分ける際の重要なポイントです。
対策や対処法:外科的処置でもウィルスは死なず。2年の経過観察は酷
尖圭コンジローマの予防として最も重要なのは、感染機会を減らすことです。不特定多数との性交渉やコンドーム未使用のセックスは、感染リスクを大きく高めます。コンドームを着用することでリスクを下げることはできますが、完全に防げるわけではない点も理解しておく必要があります。
治療は、凍結療法、電気焼灼、レーザーなどによってイボを除去する外科的処置が中心になります。ただし、イボを取り除いてもウイルス自体が完全に排除されるわけではなく、体内に残ったウイルスによって再発する可能性があります。
この点について、予防会では、「3ヶ月以内に約25%が再発する」と報告されています。つまり、治療が終わったからといって安心できる病気ではありません。
塗り薬による治療もありますが、その期間中はセックスが禁止されるなど、生活面での制約も大きくなります。さらに、ウイルスが完全に消えたかどうかを確認するためには、治療後も長期間の経過観察が必要です。場合によっては2年近く通院を続ける必要があり、その負担は決して小さくありません。
尖圭コンジローマは命に関わる病気ではありませんが、精神的・時間的なダメージが非常に大きい感染症です。だからこそ、「かからないこと」が最大の対策であり、少しでも疑わしい症状があれば、早めに医療機関を受診することが何より重要だと言えるでしょう。
④性器ヘルペス
発生場所:亀頭、カリ首、包皮
色や形状:水ぶくれ、赤いぼつぼつ、ただれ
痛みの有無:有り(強い)
感染力:★★★☆☆
重症度:★★★★★
症状が収まるまでの期間:1~2週間(ただし再発アリ)
性器ヘルペスは、数ある性感染症の中でも痛みの強さと再発性の高さが際立つ疾患です。激しい痛みや発熱を伴うことが多く、精神的・肉体的な負担が非常に大きいのが特徴です。ヘルペスという名称から、唇や口元にできる「口唇ヘルペス」を思い浮かべる人も多いですが、ペニス周辺に症状が出た場合は「性器ヘルペス」と呼ばれます。
原因は**ヒト単純ヘルペスウイルス(主にⅡ型)**への感染です。ペニス表面に小さな水ぶくれが複数現れ、それが破れてただれや潰瘍になることで、強いヒリヒリ感や灼熱痛を引き起こします。下着が触れるだけで激痛が走ることもあり、日常生活に大きな支障をきたすケースも少なくありません。
感染経路は、性行為およびそれに類する行為が中心です。セックス、オーラルセックス、アナルセックスなどを通じて、感染者の性器や口腔の粘膜から分泌される体液・唾液に含まれるウイルスが体内に侵入します。また、乳幼児期に家族から唾液を介して感染する「口唇感染」や、出産時の母子感染なども報告されています。
感染から症状が現れるまでの潜伏期間は約2~10日。初感染時はとくに症状が重く、高熱・激痛・排尿困難を伴うことが多いです。排尿時の痛みを恐れてトイレを我慢してしまったり、歩行すら困難になるほどの痛みが出るケースもあります。一方で、感染していてもほとんど症状が出ない人もおり、この症状の個人差が感染拡大の一因にもなっています。
最大の厄介さは、神経節にウイルスが潜伏し、完治後も再発を繰り返す点です。疲労、ストレス、睡眠不足、免疫力低下などをきっかけに、何度も症状がぶり返す可能性があります。
対策や対処法:抗ウィルス薬による治療が必須。オーラルセックスは危ない
性器ヘルペスは、見た目が皮膚炎やかぶれに似ているため、最初は自己判断で市販薬を塗ってしまう人も少なくありません。しかし、性器ヘルペスはウイルス性疾患であり、皮膚トラブルとは根本的に異なります。治療には抗ヘルペスウイルス薬が必須で、これらは市販されていません。
そのため、疑わしい症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診し、医師の診断と処方を受ける必要があります。早期に治療を始めることで、症状の期間や痛みの程度を抑えることができます。
予防策としては、性器に病変のある相手との性行為を避ける、コンドームを使用するなどが挙げられます。ただし、ヘルペスは無症状でもウイルスを排出することがあるため、完全に防ぐのは難しいのが現実です。とくにオーラルセックスは、口唇ヘルペスを持つ相手から性器に感染するリスクがあり、非常に危険です。
決まった相手との性交渉であっても、感染確率は約10%程度あるとされています。不特定多数との性行為は極力避け、コンドームの使用を徹底することが重要です。既往歴がある人は、症状が出ていなくてもウイルス保有者である可能性があるため、相手への配慮と情報共有も欠かせません。
⑤淋病
発生場所:尿道、精巣上体
色や形状:尿道口の赤み、ペニス全体の腫れ
痛みの有無:有り(強い)
感染力:★★★★★
重症度:★★★★★
症状が収まるまでの期間:約2週間
淋病は、クラミジアと並んで感染者数が非常に多い性感染症です。正式には「性器淋菌感染症」と呼ばれ、淋菌という細菌が原因となります。感染力が非常に高く、たった1回の性行為で30~50%の確率で感染するとも言われています。
初期症状としては、尿道に軽いかゆみや違和感、熱っぽさを感じる程度のこともありますが、進行すると状況は一変します。悪臭を伴う黄色い膿が尿道から出てきたり、尿道口が赤く腫れ上がることがあります。排尿時には、ペニスの先端に焼けつくような激痛や灼熱感を感じ、トイレに行くのが恐怖になるほどです。
症状が出るまでの潜伏期間は2~7日と比較的短く、急激に悪化するのが特徴です。フェラチオやクンニによって喉に感染するケースも多く、男性の場合は尿道だけでなく肛門にも感染します。治療せずに放置すると、前立腺炎や精巣上体炎へ進行し、不妊の原因になることもあります。
対策や対処法:オーラルセックスでもコンドームの着用を
淋病は、感染力が高く症状も重いため、予防が何より重要です。挿入時はもちろん、フェラチオの際にもコンドームを着用することが強く推奨されます。できる限りクンニも避けた方が安全です。
淋病は自然治癒することはほぼありませんが、適切な抗生物質治療を行えば完治が可能です。ただし、パートナーも同時に感染しているケースが非常に多いため、2人同時に受診・治療することが重要です。
男性は激痛を伴うことが多いため、症状が出ればすぐに医療機関を受診するケースがほとんどですが、その際にパートナーにも検査・治療を勧めることが不可欠です。また、淋菌は他の細菌と混合感染を起こしている場合もあり、自己判断での治療は危険です。
少しでも異変を感じたら、「そのうち治るだろう」と放置せず、専門医の診断を受けることが、重症化や後遺症を防ぐ最善の方法と言えるでしょう。
⑥梅毒
発生場所
亀頭、カリ首、陰茎、包皮
色や形状
アズキ大のしこり
痛みの有無
無し
感染力
★★★★★
重症度
★★★☆☆(ただし第3期以降は重篤化)
症状が収まるまでの期間
2~4週間(第1期で治療を行なった場合)
痛みのないしこりがペニスに。放置すると脳や心臓に重い障害が
梅毒は、かつてペニシリンが登場するまでは「不治の病」として恐れられていた代表的な性感染症です。原因となるのは梅毒トレポネーマという細菌で、主に性交渉によって人から人へと感染します。近年、日本国内でも感染者数が増加傾向にあり、決して「昔の病気」「特別な人がかかる病気」ではありません。
梅毒の大きな特徴は、時間の経過によって症状が段階的に変化する点にあります。一般的には第1期・第2期・第3期(晩期)と進行し、それぞれ症状の現れ方が大きく異なります。
第1期では、感染からおよそ2~4週間後に、感染部位(多くはペニスやその周辺)に痛みのないしこりが現れます。このしこりはアズキ大で、触っても痛みやかゆみをほとんど感じないため、「ただのニキビ」「擦れただけ」と勘違いされやすいのが厄介な点です。
しかし、この段階でも感染力は非常に高く、感染から1年未満の相手と性交渉を行った場合、**発症率は約30%**とも言われています。見た目に大きな異常がなく、痛みもないため放置されがちですが、ここで治療をしないと病状は確実に進行します。
第2期になると、菌が血液を通じて全身に広がり、手のひらや足の裏、体幹などに赤い発疹やブツブツが出現します。この段階でも多くの場合、痛みやかゆみはありません。さらに厄介なのは、治療をしなくても症状が自然に消えることがある点です。症状が消えたからといって治ったわけではなく、菌は体内に潜伏し続けます。
そして長い潜伏期間を経て第3期に進行すると、脳や心臓、大血管などの重要な臓器に深刻な障害を引き起こします。大動脈瘤、髄膜炎、神経障害(神経梅毒)など、命に関わる重篤な状態に陥る可能性もあり、ここまで進行すると治療は非常に困難になります。
対策や対処法:第1~2期ならペニシリン系抗菌薬の服用で完治可能
梅毒は、早期発見・早期治療ができれば完治可能な病気です。感染後、症状が現れるまでには数週間の潜伏期間がありますが、第1期の段階で治療を開始できれば、ペニシリン系抗菌薬の服用によって2~4週間ほどで治癒が見込めます。
注意すべきなのは、症状が軽い・消えたからといって放置してしまうこと。無症状の潜伏期間中も菌は体内に存在し続け、周囲に感染を広げてしまう恐れがあります。
特に重要なのが、妊娠中の感染リスクです。妊婦が梅毒に感染すると、胎盤を通じて胎児に感染する「先天梅毒」を引き起こす可能性があります。これにより、早産や死産、新生児の奇形など、深刻な結果を招くことがあります。
予防策としては以下が基本になります。
・性交時にコンドームを正しく着用する
・不特定多数との性交渉を避ける
・ペニスに異変(しこり・潰瘍など)を感じたら速やかに受診する
ペニスにアズキ大のしこりができた場合、それは体からの重要なサインです。「恥ずかしい」「そのうち治るだろう」と自己判断せず、必ず医療機関で検査を受けましょう。
⑦軟性下疳
発生場所
亀頭、カリ首周辺
色や形状
アズキ大のやわらかいこぶ
痛みの有無
有り(強い)
感染力
★★★★☆
重症度
★★★★☆
症状が収まるまでの期間
1週間以内
国内での感染はまれ。海外で軟性下疳菌をもらう事で発症
軟性下疳(なんせいげかん)は、日本国内ではあまり見かけない性感染症です。そのため、名前を聞いたことがない人も多いでしょう。しかし、東南アジア、アフリカ、南米などの地域では現在でも一定数の感染者が確認されています。
グローバル化が進んだ現代では、海外旅行や出張先での性交渉を通じて感染するリスクは決してゼロではありません。「海外だからこそ開放的になってしまった」「一度くらい大丈夫だろう」という油断が、思わぬ感染につながることもあります。
軟性下疳の特徴は、感染から発症までが非常に短い点です。感染後2~7日ほどで、陰部にアズキ大のやわらかいこぶが現れます。初期は梅毒と似ていますが、決定的な違いはその後に訪れます。
こぶの中央が化膿し、潰瘍となって破れ、強烈な痛みを伴うようになります。この時点で「おかしい」と気づく人がほとんどでしょう。さらに、病変部から出る膿や血液には菌が大量に含まれており、触れることで周囲に病変が増殖することもあります。
感染者の約半数では、鼠径部(足の付け根)のリンパ節が赤く腫れ上がり、そこから膿があふれ出すケースも見られます。見た目にも強烈で、日常生活に大きな支障をきたします。
対策や対処法:海外での性交渉はとにかく慎重に。避妊具は不可欠
軟性下疳は国内での感染が極めてまれであるため、最大の予防策は「海外で無防備な性交渉をしない」ことに尽きます。特に現地の風俗やその場限りの関係では、感染リスクが跳ね上がります。
発症すると激痛を伴うため、セックスどころではなくなり、未感染のパートナーにうつしてしまう可能性は比較的低いとされています。しかし、問題はそれだけではありません。
軟性下疳によって陰部に潰瘍ができると、HIVに感染しやすくなり、また他者にHIVをうつしやすくなることが知られています。単独でも厄介な病気ですが、別の性感染症への入り口になってしまう点が非常に危険です。
治療は抗菌薬の内服や筋肉注射によって行われ、早ければ1週間ほどで症状は改善します。ただし、症状が強烈な分、発症してからでは心身ともに大きなダメージを受けることになります。やはり「かからないこと」が何より重要です。
まとめ:ペニスのできものの原因はさまざま!どの症例かの見極めがカギ
ペニスにできものが現れた場合、その原因は一つではありません。フォアダイスのように病気ではなく、治療の必要がまったくないものもあります。しかし、この名前自体を知らない人が多いため、不要な不安を抱いてしまうケースも少なくありません。
本当に注意すべきなのは、今回紹介したような感染症由来のできものです。特に細菌やウイルスが原因の場合、放置すると症状が進行したり、パートナーに感染させてしまったりするリスクがあります。ウイルス性のものは完治までに時間がかかることもあり、早期対応が重要になります。
「少し変だな」「いつもと違う」と感じたら、恥ずかしがらずにクリニックを受診することが、結果的に自分と相手を守る最善の選択です。
ペニスのできものは早めに原因を突き止め、確実に治療することで、安心して性生活を楽しめるようになります。
以上、絶対あきらめない編集部からのお届けでした。


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